こんにちは！
ピアノ講師のむらかみです。
今日は、お母さんが、お子さんの学びを妨げてしまったお話しをしたいと思います。
「え！？」そんなことがあるの？？
と驚いた方は、ぜひ最後までお読みいただけたら幸いです。
一発合格の裏にあったもの
幼少期からレッスンに来てくれていた親子。
よくお指が動き、教本はサクサク進みました。
宿題の曲は１回で合格し、毎回、特に指摘することもないほど上手に弾いて来られました。
小さい頃はこれで十分でした。
少しずつ大きくなって、宿題の曲も少しずつ指導が入るようになると、その子は大変嫌がりました。
「『上手に弾けたね』って言うくせに、またどうせ文句言うんでしょ」と言われたこともありました。
この子にとってレッスンは、「文句を言われる場所」だったのです。
今思えば、自宅ではお母さんと「丸をもらうための練習」を毎日、厳しくやっていたのです。
やっとレッスンの日までに仕上げたのに、レッスンでも間違いの指摘や指導をされるんです。
そんなピアノが楽しいはずがありません。
それを言われてから、あまり細かい指導はしないようにしました。
大体弾けているし、その曲の合格ポイントがクリアできていれば、それ以上の上達ポイントの指導は控えました。
ただ、楽しくピアノを続けられれば良いと思ったからです。
でも、どの曲も上達しなくなり、曲自体もどんどん速くなり、焦った演奏しかできなくなったのです。
また、一度止まってしまったり、つまずくと、そこからの復帰ができない子でした。
お家練習の落とし穴
宿題の曲はお母さんが弾いて、一緒に練習されていたそうです。
お母さんと一緒に練習することは悪いことではないですし、楽しく親子で練習されているようでしたので、とても良いなと思ってました。
レッスンでは楽譜読みの練習や片手練習の指示もしていたのですが、「家でお母さんとやってくる」と言ってレッスンではやりたがらなかったこともあり、お家にお任せしていました。
ところが、お家では「楽譜を読んでいた」のではなく、お母さんが弾いた曲を「耳で聞いて覚えて」いたのです。耳コピですね。
大体弾けるようになっても、間違えている音があるとお母さんが「違うよー」と教えてあげていたようです。
これ、結果的に子供の学びを妨げる結果になってしまっていたのですが、一概に「お母さんが悪い」とは言えないのです。
楽譜読みが苦手→お家練習がしたくなくてぐずる（この対処が大変💦）→お母さんが教えてあげる→弾けるようになるものの、楽譜読みはできないまま
結果、こんな負の構図が出来上がってしまうのです。
子供の頃にピアノを習っていた方で、大人になって再開されるも、楽譜が読めないと言う方は非常に多いです。
私たちが子供の頃は、楽譜読みのレッスンなんてしてくれませんでした。
でも、今は違うんですよ。少なくとも、私のレッスンではかなり重要度の高いレッスンです。
もう少し早く私が気がついていれば良かったのですが、かなり時間が経ってからやっと気がつきました。。
ごめんなさい。
１ヶ月せずに譜読みができるように
この子は、それから楽譜読み練習を再開しました。
もちろん、お母さんには「楽譜読みを手伝わないでください」とお願いし、本人にも、「手伝わないようにお母さんに言ったからね、自分で読んできてね。わからなかったところはやらなくていいよ」と念を押しました。
すると、１ヶ月もせずにすらすら読めるように。
たちまち手首の使い方やレガート、フレーズの終わり方などの指導をスイスイ吸収し、レッスンの内容も濃く、学びの深いものになりました。
今までは、耳だけの記憶に頼って弾いていたため、止まったりつまずくと、そこからの復帰ができなかったのと、両手バージョンの耳コピだったので、片手で弾くことができませんでした。
ピアノの暗譜演奏に至っては、楽譜の記憶、片手ずつのメロディ、指の形、音の記憶など、一つだけではなく、さまざまな記憶を融合させて演奏するため、耳だけに頼っていると弾けないんです。
たった30分のレッスンだけど
レッスンでは、楽譜読みを一緒にして、あとはおうちで繰り返し弾くだけという状態まで持っていきますので、たいていの子はちゃんと弾けるようになりますし、楽譜も少しずつ慣れて、読めるようになっていきます。
たった30分のレッスンですが、かなり中身が濃く、「弾ける」という実感が持てる構成で組み立ています。
そして、私のピアノレッスンの最大の特徴は、きっかり30分で終わること。
限りある枠数の中で、たくさんの生徒さんからレッスン希望のお問い合わせがきます。
できる限りご要望にお応えしたいので、30分の時間は厳守するようにしています。
たった30分、月３回のレッスンですが、みるみる弾けるようになりますし、子供達も「ワクワク」しながらレッスンに来てくれています。
私も子供の成長に驚かされながら、楽しく毎日レッスンしています。
「もっとやりたい！」と、子供自ら「40分のコースに変更したい！」と言ってくれる子も多いです。
親子の関わり方
子供がピアノの練習をするのも、上達するのも、勉強をするのも、お母さんの働きかけが一番重要だと私は思います。
私自身子供がいますし、ピアノや勉強、そのほかの習い事に至ってもできる限り本人が「楽しい！」と思えるようにサポートしています。
積極性に関しては性格によるところもありますが、「イヤイヤやらせない」と言うことをモットーにして子供達と接しています。
「やりたい！」と思ったことには全力で取り組んで欲しいから。
人と比べず、「楽しい！」を突き詰めてもらいたいなと思っています。
そんな、子供を上手にサポートする方法についてもお母さんにお伝えしています。
「ピアノ弾きたい！」とお子さんに言われたら、ぜひお問合せください☺️
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