こんにちは!
ピアノ講師のむらかみです。
今日は、ピアノ習得に欠かせない、お家練習の極意についてお話ししていきますよ!
『子供のピアノ習得は、お母さんにかかっている!』と言っても過言ではない!
是非、参考にしてくださいね。
練習したくなーい
ピアノの練習は、なんてつならないものなんでしょうか。
練習しない子はそう思っているはずです。
そして、多くの方が勘違いしていること。
それは、楽譜を見たら1回でパッと弾けてしまうものだということ。
これ、大きな勘違いです。
SNSに投稿されているかっこいいピアノ演奏。
今弾いてパッと録画したように見えますが、それは大きな間違いで、何日も時には何ヶ月も、そして何年も弾いている熟練した演奏のことがほとんどです。
もし、「初見演奏!楽譜を見ただけでパッと弾けるか!?」みたいな動画があったとしたら、それは初見で弾いていると思いますが、その技術を身につけるまで、何十年も訓練をしているのです。
初見演奏ができるということは、基礎力が半端なく備わっているということ。
これも、「練習」がなせる技なのです。
なんでもパッと耳コピして弾いてしまうハラミちゃんも、子供の頃は1日9時間練習していたそうです。ピアノレッスンは6時間。幼稚園の頃には音大受験内容の音楽理論を全て教わるという超情操教育をされていたとのこと。
その時の基礎があるから、「今のハラミがあるんです。」とおっしゃっていましたよ。
それくらい、練習って大切なんです。
ピアノが楽しくて、大好き!という子なら、ピアノ練習も苦なくできると思います。
でも、実はそんな子はほんの一握りで、大体の子が面倒臭いことは嫌いです。
じゃあ、そんな子にピアノ習得は無理な話なのか!?
いいえ、そうではありません。お母さん力でなんとかなりますので、最後までお読みくださいね。
褒める育児
日頃、お子さんを怒ってばかりいませんか?
わかります。怒りたくなる気持ちは本当によくわかります。
でも、子供はあなたから出てきた人間ですが、人格は別。
全く違う生き物なのです。
そして何より、生まれたばかりで未熟なのです。
なんでも上手くできないのは当たり前。
記憶力に乏しいのも当たり前。
歩くのも、スプーンを持つのも、服を着るのも、トイレも、練習しましたよね。
その時、「できたね、えらいね〜」って、うんと褒めませんでしたか?
それ、大きくなると少なくなっちゃうんですよね。
でもね、ピアノ練習の時にぜひ使ってもらいたい。
「すごいねー、こんなに進んだの?」「よく指が動くようになったねー」「先生に言われたこと、覚えてたの?すごいじゃん」「今日も練習してえらいね」「ピアノに座ってみたの?えらい!」なんでも良いです。
「ピアノを弾くことが楽しいこと」と思えるように、下手でも、間違っていても、なんでも良いのでとにかく毎日ピアノに向かう時間を作ってください。
毎日続けていると、個人差はありますが10歳くらいになってくると一人で練習できるようになってきます。
でも、大きくなっても褒めてあげることは必須です。
音の指摘や間違いは、ピアノの先生がするのですから、お母さんが指導してしまってはダメです。
そばで見守るにとどめてください。
「手伝って」と言われたら手伝ってあげてください。
でも、先生の領域まで割り込んでしまっては絶対に絶対にダメです!
お母さん先生がダメな理由
私の息子もピアノを習っています。
他にも習い事をしているし、お友達と遊ぶ曜日も欲しいから、「ママに教えてもらいたい」と言い、絶対によそに習いに行きたくないと言います。
小さい頃は良いのですが、ある程度大きくなると、親への甘え、反発、自分では抑えられない色々な感情があり、素直に指導を受け入れられなくなってきます。
そうするとね、親子で無駄ないさかいが起こり、本当に無駄な体力を消耗するのですよ。お互いに。
そうならないように、こちら側がものすごく注意を払って指導しますが、細かい指導まではできないです。時々、様子を見ながら細かい指導もしていますが、親子ゆえに飲み込みは悪いです。
なので、外部の先生に定期的に見てもらうようにしています。
どんな仲良し親子でもダメです。
お子さんと仲が悪くなりたくないのでしたら、指導は先生にお任せしましょう。
ママ先生の末路
私が子供の時に習っていた教室では、毎回コンクール入賞し、東京の本戦まで行く子がいました。
先生も鼻高々だったことでしょう。
その子は、お母さんがつきっきりでお家練習をしていたそうです。
お父さんが音楽教師、お母さんも音大出身なのか、歌を歌う方のようでした。私が5年生くらいの時にその教室はやめてしまったのですが、その後、中学に上がる前にその子はピアノをやめてしまったと風の噂で聞きました。
あんなにうまかったのに。。
元々は好きで始めたのかもしれませんが、周囲の期待と、毎日続く母親との厳しい練習。
思春期になり、うざったくなったのでしょう。
大人になって、そのお母さんと私の母がばったり出会った時に、「娘はあれからピアノをいっさい触らなくなった」とおっしゃっていたそうです。
恐ろしいです。
お母さんが娘の「好き」を「大嫌い」に変えてしまった典型だと思います。
ちなみに私は、父も母も音楽全く素人なので、幼い頃から練習は放置。一人でやっていました。
すぐに辞めるだろうと、誰からも期待されず、手もかけられず。笑
音の間違いや勘違いは普通です。ピアノの先生も毎回、イライラされていました苦笑。
でも、逆に私にはその自由が楽しくて、嬉しくて、ここまで続けてこられたと思っています。
音楽に疎かった母に感謝です。
ご褒美制度
発表会や、気分が乗らなかったけど頑張った日の練習やレッスン、先生に褒められた日などは、ぜひご褒美をあげてください。
特別なものでなくてよいのです。
「今日は頑張ったからプリンを買おう!」
「レッスン集中してできたから、帰ったらジュースを飲もう!」
「今日は特別、チョコ2個だよ!」
こんなんで全然OKなんです。
ただし、日頃からお菓子もおもちゃも見境なく与えているお宅には難しいです。
小さいうちから節制せず、欲望のままに生活していては、ピアノ習得には至りません。
大人でも3日坊主になるくらい、覚悟と続ける根性が必要な技術を習得しようとしているのです。
よく考えて、子供に物を与えましょうね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
耳が痛い話もあったかもしれません。
ですが、教室に楽しく通ってくれている子たちも、お母さんと適度に楽しく練習し、頑張った時にはちょっとしたご褒美をもらい、またやる気を出して続けてくれている子が多いです。
あなたのお子さんも、必ず楽しく続けられます。
まずはお母さんがお子さんの小さな成長を楽しむことからやってみてくださいね。
過度な期待は絶対に厳禁ですよ!
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