お友達と比較しないことの大切さ

ピアノ

こんにちは!

ピアノ講師のむらかみです。

今日は、ついついやってしまいがちな「お友達と比較してしまう」ということについて、お話していきたいと思います。

SNSでスラスラとレベルの高い曲を弾く子供たち

小学校入学前からレベルの高い曲を弾く子供。小学生でもう大人の上級者が弾く曲を弾きこなす子供たち。

コンクールで毎回入賞する子供。

SNSでは、たくさんの素晴らしい演奏を目にする機会が増えました。

 

「自分が一番うまい!」と思い込んでいた私の少女時代を懐かしく思います笑

 

でも、それが逆に良かったのかもしれないですね。

とても楽しんでピアノの練習に打ち込めました。

 

さて、そんなSNSで活躍する子供たちですが、幼少期からそれほど弾けるお子さんは、とってもとっても稀です。

ほとんどのお子さんは、とっても苦労しながら指を動かし、ふうふう言いながら音符を読み、コツコツと歩みを続けていくうちに、なんとかかんとか弾けるようになっていきます。

「うちの子は、練習が嫌いで。。」

「うちの子はお友達より全然弾けなくて。。」

「他の子よりもたくさん練習しないと、同じように弾けるようにならない。。」

はい、これ、みなさん思っていることかと思います。

でもこの考え方自体が間違っているのですよ。

練習はなぜ嫌いになるのか

それは、練習が楽しくないからです。

家では間違えを指摘され、レッスンではさらに間違えを指摘され、小姑のように細かく修正が入る。

毎日弾かなければ怒られる。

上手く弾けない。音符が読めない。難しい。etc..

 

これでは、楽しい要素がひとつもありません。

そこでお母さん、お父さんの出番なんです。

「すごいね!上手くなったね!」「わぁ、もうこんなに進んだの??」「良い曲だねぇ」「もう一回、聞かせてほしいなぁ」「頑張ってるね、偉いよ」

こんな言葉を毎日隣で言ってあげてはどうでしょう。

練習するときは、気持ちよく隣で見守ってあげてはどうでしょう。

 

子供はお母さんが大好きですから、例え上手く弾けていなくても楽しくて、何度もピアノを触りたくならないでしょうか。

読めない音符も、頑張って読んで、早くお母さんに聞かせてあげたくならないでしょうか。

レッスンでの小姑のように修正されるポイントも、上手くなるために必要なことだと思えてこないでしょうか。

ピアノを習得する上で、「やる気」は一番必要な要素です。

というか、これさえあればなんだって弾けるようになるのです。

お友達より全然弾けないのはなぜか

それは、練習をしていないからです。

毎日コツコツ、少しで良いからピアノを触る。

遊びでも良いから、間違っていても良いから、とにかく弾く回数を増やす。

上手くなるにはこれしかありません。

私が子供の頃に、教室にこんな子がいました。

とっても上手で、同じ歳なのに難しい曲ばかり練習をしていて、私にはとっても羨ましかった。

私だって、弾こうと思えば弾けるのに、どうして先生は私に難しい曲をやらせてくれないのか?

その子は、多少の音楽知識のあるお母さんと毎日、とても厳しい練習(というか、特訓)をされていたそうです。

怒られ、怒られ、厳しく、細かく、お母さんが隣について毎日何時間も特訓をするのです。

その子は、中学校に上がる時にはもうピアノをやめたそうです。

お母さんが指導に加わると子供はとても上手くなります。

でも、幼少期は良いですが、小学校に上がると早い子で2年生には反抗期が始まります。

そんなに厳しくて楽しくない特訓を毎日、親につきっきりでされてはたまった物ではありません。

大人になってもその子はピアノをいっさい触らないそうです。

私にも子供がいますが、子供へのレッスンや練習はとても気を使います。

言葉も選ぶし、気持ちを動かすためにとても考えて動きます。

 

お母さん先生はお勧めしません。

親子関係が悪化しますので、音が間違っていようが、上手くできていなくても、先生に言われたことが全くできていなくて忘れちゃっていても、口は出さない。

ただ、上達するのを楽しみに見守る。それに徹しましょう。

我が子より上手なお友達も、もしかしたら厳しいお母さん先生のもとで練習しているのかもしれません。

他の子よりたくさん練習しないと同じくらい弾けるようにならない

これは飛んだ大間違いです。

ピアノは、弾けば弾くほど上達します。

もちろん、上達する練習をすれば、ですけど。

ポップスピアニストのハラミちゃんは、子供の頃、1日9時間練習をしていたそうです。

ピアニストの清塚信也さんは、修学旅行や学校の行事は全て参加せず、家で10時間以上練習していたそうです。

弾けるようになるスピードは問題ないのです。

ただ、もしかしたら「練習のやり方」が間違っているのかもしれません。

びっくりするかもしれませんが、「下手になる練習方法」というのが存在します。

もし、弾いても弾いても上手くならないのでしたら、間違った練習を繰り返している可能性があります。

今一度、ピアノの先生に「練習方法」について確認してください。

褒めるところがない

このようなお話をすると、決まって質問をいただくのが、「間違っていて褒めるところがない時はどうしたら良いのでしょう」ということ。

間違っていても、へたっぴでも良いのです。

とにかく、今、ピアノを弾いていることを褒めてあげてください。

ピアノを始めて4〜5年は、「毎日練習することを定着させる」ことを第一に考えてみましょう。

大体4〜5歳から始めて、個人差はありますが10歳を過ぎる頃になると、1人でも練習をするようになってきます。

楽譜もだいぶ読めるようになってきます。

難しい曲にチャレンジしたい気持ちや、弾きたい曲が出てきて、ピアノを弾ける喜びを感じてくるのがこの頃です。

それまでは、みんなへたっぴなのです。

心も、運動神経も発達してきて、できることが増えてくるこの時期を目指し、「練習楽しい!」という錯覚を起こさせるために、お母さんが必死に「うまいね!」と演技をして支える。

これがピアノ習得には一番大事なのではないかと思います。

ちなみに、私の少女時代ですが、親は音楽の「お」の字もわからない人でした。

ピアノも、どうせすぐに辞めるだろうと、完全に母の趣味で選んだ、ロココ調の派手なデザインで、音が良くないピアノでした。

練習は放置。みてもらったことはありません。

ただ、練習する時間の管理だけはしてくれていました。

「今、弾いちゃいなさい」とか、「もうすぐお父さんが帰ってくるから、それまでに弾いちゃいないさい」と言った感じ。

ピアノの発表会では、「あなたの服が一番かわいかったよ」と言った感想笑

「ピアノ関係ないじゃん!」って思いましたが、悪い気はしないですよね。

私は自分の世界に入り込んで、1人でやりたい派だったので、これがとても良かったのです。

口出ししない母に感謝です。

まとめ

いかがでしたか。

「練習を楽しく」させるための努力。されてきたでしょうか。

今からでも遅くはありません。

ぜひ、挑戦してみてくださいね。

ちなみに、これはピアノに限ったことではないと思っています。

子供が通うスポーツクラブでは、年少〜小2のグループの練習(1部)の後に小3〜小6のグループ(2部)の練習をしています。

2部の我が子を連れてきて、少しすると1部のグループの子たちが帰っていくのですが、一番最後に出てきた親子。

お母さんが小1くらいの女の子にブチギレているのを見てしまいました。

「**ちゃんたら、言い訳ばかりで何もしないもんね!」最初から完全にキレていました。

心当たりのない女の子もびっくりしてお母さんの顔を見ています。

きっと、他の子は上手に走り回っているのに、自分の子だけうまく立ち回れていなくて、イライラしてしまったのだと思います。

そういうお母さんは何人も見てきました。

他の子は、大きいお兄ちゃんの兄弟がいて、どうやって動けば良いのか、よくお兄ちゃんを見て学んでいるのと、お兄ちゃんが毎日ボールを触っているので、それに影響されて弟も毎日練習していのだと思います。

しかも、「練習」と思わず、「遊び」感覚なのです。それだけでぐんぐん上達していくんです。

 

この年で女の子で、このスポーツを「やりたい!」と本人が希望したわけではないと思うのです。

お母さんに習わされているのだと思います。

クラブに来るのは楽しいけれど、そんなに毎日練習するほど好きではないんですよね。

それを、他の男の子と比べてしまうのはかわいそう。

ましてや、まだ自分の体をうまく動かせる年頃でもないのです。

言われたからといってピッとすぐにできることでもありません。

まずは、「好きになる」努力をお母さんがしてあげてほしいなと思いました。

 

ピアノは今や女の子にも男の子にも人気の習い事ですが、本当に難しい技術です。

「好き」じゃないとできません。

お子さんの成長のために、まずは「好き」にさせる努力からされてみませんか?

 

\ 最新情報をチェック /

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました